DXを進めるためのステップ – 今からでも始めよう!失敗しないDXのために。 2021年2月13日 DXってなにから進めたらいいの?? 前回ご説明したデジタルトランスフォーメーション。 「やったほうがいい」「やらないといけない」と思っているいても、 いざ進めるにあたって何からしたらいいのかわからない方が多いのではないでしょうか? 今回は小さな酒蔵の皆様が、失敗しないDXを進められる為のステップについてお話をしてまいります。 ステップで考えるDX Step0:DXを失敗しないための基盤作り 「デジタル・イノベーション・カンファレンス2019」において、DX研究者であるIMDのマイケル・ウェイド教授は、「全世界で取り組まれているデジタルトランスフォーメーションの95%は失敗に終わっている」と発表。 AmazonやUber、InstagramなどDX成功例は沢山ありますが、マイケル・ウェイド教授が発表した通り、ほとんどの企業においてDXを失敗しているのです。失敗してしまう理由として、 ●経営者がDXの意味を本質的に理解していない。●デジタル化の基盤ができていない。●システム導入したらゴールだと勘違いしている。 などが挙げられますが、 一番の理由は「ゴール・目的が明確になっていない」ことが大きな原因だと考えられます。 何のためにITを活用をするのでしょう?ITを活用して、何を成し遂げたいのでしょう?そのIT導入はゴールにちゃんと向かっていますか? Step0としまして、『企業の進むべき「ゴール」を明確にしておく』ことが必要です。 Step1:デジタル化 デジタル導入の初期であり、業務で使用していた様々なツールをデジタルに置き換えることで、データを蓄積していくことが可能になります。 ここで重要なのは、『ゴールを見据えてデジタル化』することです。 デジタル化の一番の肝は、「情報を繋ぎ合わせることができる」です。 今業務で使用しているツールをただデジタル化を行うのではなく、 ●データを蓄積させる元を1つに絞る。●ひとつひとつのツールが繋がるように設計しデジタル化を行う。 ことが重要になってきます。 Step2:デジタル化したツールを使い効率化を行う Step1で蓄積されたデータを活用していく段階になります。現在、多くの企業はこの段階にあるとされていますが、中小企業ではまだこの段階まで行っていない企業も多くあるのではないでしょうか。データを部門・部署ごとに活用し効率化していくことで、これまであった無駄な業務をなくし、効率的な業務が可能になる。人的・時間的コスのト削減や生産性の向上も期待できます。 Step3:効率化したら部門間でデータを有効活用する 続いて、Step1,2で蓄積したデータを他部門・他部署でもデータを活用できるようにするためのシステムを構築していきます。「仮説を立てる→施策を実施する→データで検証する」このサイクルを回し、蓄積されたデータをさらに部門間での有効活用が可能になります。 例えば、Uberが配車サービスで蓄積したデータを応用して、Uber Eatsを展開しているなどが挙げられます。得られたデータをどのように「見て」「活用する」か、部門間でも有効活用できます。 Step4:データ活用の仕組みができたら「組織づくり」 Step3で構築した基盤をもとにして、より効率的な運用を行なうための組織づくりを行ないます。組織をしっかりと固めて業務を明確化していきます。この段階に進んでいる先進的な企業も少なからずあります。この時点で専任組織が設立され、積極的なデータの活用とそのデータに基づいた仮説作りが行なわれることもあります。 Step5:そして最適化・イノベーションへ 蓄積されたデータからのインプットを元に事業の未来予測を行ない、事業全体に大きなイノベーションを起こしていきます。データを中心にした、より精度の高い事業計画を立案することも可能となるのです。データなどのデジタル資産は企業運営の基盤となり、デジタルテクノロジーの活用で競争力が向上していきます。まだこのステップに到達した企業は少なく、これからこの段階を目指して、企業はDXの導入を進めていくことになります。 中小企業・小さな酒蔵は今すぐすべき!「Step0,1」 DXの一連のステップを書いていきました。読んでいただいて、わかっていただけたと思いますが、「すぐにDXはできません!」しかし、コツコツと進めていかなければ始まりません。 ◎Step0:企業の進むべき「ゴール」を明確にしておく◎Step1:デジタル化を進めていく 今すぐにでも、DXのスタートを切りませんか?次回は迫る2025年。「2025年の崖」についてお話します。